煙突掃除と子ども

ロンドンの古い建物にはたいてい煙突が何本も立っています。古い建物が多いから、煙突ばかり目立ちます。

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はじめは暖炉が1軒でいくつもあるのかとびっくりしましたが、住んでみると家には暖炉は1つ。そして、階段を通じていくつかのフラットに分かれているので、たとえばいま住んでいる所は縦列に4軒が住んでいます。

というわけで、屋根には各家の煙突の集合がならんでいるわけですね。

この煙突を見ると「メアリー・ポピンズ」の映画のチム・チム・チェリー チム・チム・チェリーという歌をつい口ずさみたくなります。

これもロンドン名物かと思っていました。

ところが、最近ネットで調べたら、ロンドンではかつて、早朝に暖炉を炊く前に子どもが煙突を掃除させられて(労働として)いたことを知りました。

煙突の中に入って煤を取るという過酷な労働だったようで、大人より体の細い子どもがさせられていたわけです。

熱い煙突に服を着て入ると着火することがあるから裸になって煙突に入って作業することもあったとのこと!

1875年に煙突掃除法ができて、児童労働が禁止になるまでつづいたそうです。

これを知ると、もうチム・チム・チェリー チム・チム・チェリーという歌など出てこないです。子どもの労働があったことのシンボルになってしまいました。

何気なく見ていたんですが、いろんな歴史がありますね。

今日は曇り空です。

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近所のラベンダーが柵を超えて咲き始めました。さわるといい匂い。

今日もいい日に。

by komako321 | 2015-07-12 20:34

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