昨日は、韮崎大村美術館に行ってきました。友人3人との遠足です。
韮崎駅からタクシーで7分くらいで、美術館へ。
ここは2015年にノーベル医学・生理学賞を受賞した大村智さんが長年コレクションしていた美術品を市に寄付して建てられた美術館です。
「優れた美術品は、本来個人だけで楽しむものではなく、人類全ての共有財産」と考えている大村さんの意向で寄付され、公開されています。
大村さんはとくに女性作家の作品に深い思い入れを感じておられ、女性作家の作品を軸に構成されています。
玄関。赤がきれい。
すっきりした佇まいの美術館。
大村さんはこの地・韮崎の出身。美術館のすぐ近くにご自宅もありますので、よく来られるとか。とても気さくな方だそうです。
いまは、堀文子の100才を記念する展覧会が開かれていて、これを観に来ました。
見ごたえのある展示でした。
常設展は、三岸節子、片岡球子、上村松園、小倉遊亀、秋野不矩、篠田桃紅など、錚々たる画家、書家の絵も観ることができます。
ことにおどろいたのは、ラグーザ・玉という、江戸に生まれ、イタリア人の彫刻家と結婚し、イタリアのパレルモに住み、イタリアでも画家として活躍した女性画家の「薔薇」という作品があったことです。
名前は、ラグーザお玉と私のなかでは記憶してしまっていますが、彼女は100年以上前にイタリアに渡り、「春」という素晴らしい作品などを描いた日本女性初の西洋画を描いた人でした。
下の写真の絵が、大村美術館にある「薔薇」です。(絵葉書より。展示品の写真は撮れないので)
薔薇の花びらが幾重にも繊細に描かれていました。
というわけで、満足の見ごたえある美術館です。
ちなみに大村さんのノーベル賞のメダル、証書も展示されています。小さな亀の飾り物のコレクションなども。見ていてたのしかったです。
そのあとは、信玄餅で有名な桔梗屋がやっているレストランへ。
これで、1000円。加えて、抹茶プリンもつきました。リーズナブルです。
友人はほうとう。1200円。
そのあとは道の駅にらさきへ。
ここは小ぶりの道の駅ですが、野菜が安かったです。
おみやげ。
あとは、絵葉書。堀さんの以外のものです。
上の富士山は草間彌生。下の三枚のうちの左右両脇の2枚は常設室のある鈴木信太郎の絵。鈴木信太郎の絵は西荻窪のこけし屋さんのトレードマークに使われている、好きな絵ですが、大村さんはこの鈴木信太郎の絵をたくさんお持ちで、これも見応えがありました。
いろいろ観ることができて、面白い遠足でした。
そして、印象に残ったのは二つ。大村さんが市に文化・芸術を寄贈するという無償の貢献をされたこと、また、タクシーの運転手の方も大村さんのことを「先生、先生」といい、韮崎のみなさんに大村智さんはとても慕われている方であることです。この偉大な仕事をなさった方への尊敬と親しみを地元の方が持っていることは、素敵なことだと韮崎に行って感じました。
今日もいい日に。