L.ルーベルマンス『山のクリスマス』

クリスマスと年末行事のあいだの静かな時間ですね。あ、もちろんまだまだ忙しい方もいらっしゃいますね。

いまはまだ夜明け前。

先日のクリスマスにメールをくださったプラハの方がいます。ロンドンで友人になり、いまは年に1度のメールのやりとりですが、いただくと、プラハってどんな街かなと思いめぐらします。

12月、プラハは雪なのかなと調べたら、今日は最高4度、最低0度ですから、雪ではなさそうです。1月から平均気温がマイナスになるので、雪なのでしょうか。

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雪のプラハ



プラハには一度は行ってみたいと夢見ています。

そのお隣の国オーストリア生まれの作家の本でクリスマスが出てくる一番好きな好きな本があります。

絵本と物語の本の中間くらいのものです。作者は『元気なマドレーヌ』などの「マドレーヌ」シリーズを書いた人で有名ですが、このような本もあります。

L.ルーベルマンス文/光吉夏弥絵『山のクリスマス』(岩波書店)。

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冬休み、町の子ハンシは働くおかあさんと離れて、親戚のいる山に行きます。はじめて母親と離れ、ひとりで汽車に乗っていくので、心細くてうちに帰りたいと思うのですが、山の人たちに助けられておじさんの家に着きます。

そこから、山の暮らしに慣れていく様子が書かれていきます。

テレビもパソコンもない、少し前の山の豊かな暮らし。なんともいえないあたたかな時間が流れていきます。

そして、クライマックスはクリスマスの夜。

近所の子どもたちが「おさな子イエスさまのところへ、おくりものをもっていく」その途中に家の前を通りかかり、歌うということを行事としてします。

この山のクリスマスの場面は忘れがたいです。

そして、冬休みが終わり、ハンシは町へ帰ります。おかあさんっ子だったのが少年になって。

これはこの作家の自伝的な作品といわれています。

ルーベルマンスの孫が彼の生涯をこの本にまとめています。日本語訳が早く出てほしいと思っています。

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今日もいい日に。

by komako321 | 2018-12-27 07:35

見たこと、読んだ本のこと、聞いたことを書いています


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